ロボット作りに没頭する時間は、私にとって至福のひとときです。複雑に絡み合う配線、緻密に組み合わさるパーツ。その一つ一つに魂を吹き込むように、集中力は研ぎ澄まされていきます。
時折ハンダゴテの熱が指先に伝わり、現実へと引き戻される。しかし、それも束の間。再び作業へと意識を戻すと、周囲の雑音はかき消され、静寂の中でロボットと私の二人だけの世界が広がります。
気がつけば、窓の外は白み始め、東の空が茜色に染まっています。徹夜作業の証である、ほんのりとした疲労感。しかし、それ以上に込み上げてくるのは、達成感と高揚感です。
ロボット作りは、私にとって単なる趣味ではありません。それは、自分自身と向き合い、創造性を解き放つ、かけがえのない時間なのです。そして、完成したロボットは、私の情熱と努力の結晶として、これからも静かに輝き続けることでしょう。