自己価値感とは、「自分自身に価値があるという感覚」のことです。
たとえ他者と比べて劣っていても、未熟な点があったとしても、自分はかけがえのない価値ある存在だ、と思う感覚です。
人はだれでも自分に価値があると感じたい欲求を持っているので、自己価値感を求めて自分自身を作り上げていきます。
しっかりとした自己価値感を持つ子供は、自分と他者を信頼し、外界が自分を受け入れてくれることを全く疑いません。このために、自分の感情や欲求を素直に表現し外界に働きかけます。
こうした能動的な行動が外界への適応能力を発達させ、自分と外界への信頼感をいっそう高めます。
こうして、自分を取り巻く世界はますます魅力を増し、生活は喜びや楽しみに満ち溢れたものになっていくのです。
暖かな愛情に包まれていると感じた時や、一人の人間として尊重されていると感じた時、あるいは、大きな仕事をやり終えた時など、幸福感や達成感、充実感、成長感などが湧き上がるとともに、こうしたことが自信をもたらし、自己肯定感をいっそう高める作用を果たします。
しっかりとした自己価値感をもつことにより行動が能動的になり、他者を信頼し外界が自分を受け入れてくれることを疑わなくなるので、それぞれに相応しい無理のない素直なブランドの構築が可能になるのです。
参考文献:根本橘夫(2007)『なぜ自信が持てないのか 自己価値感の心理学』 PHP研究所.